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8年間も浅野教授を“被申立人”に留め置く大学を批判
同志社大学で対渡辺教授裁判支援集会開かれる

 2011年10月13日午後7時から同志社大学新町キャンパス臨光館207番教室で、「メディア学者の悪徳雑誌悪用の罪と罰―大学“ハラスメント委員会”委員会体験」と題した集会が行われた。同志社大学学部生・院生のほか、同志社新聞(新聞局)のメンバー、ジャーナリストら学内外から約30名が参加した。

 浅野健一教授が同志社大学キャンパス・ハラスメント防止に関する委員会(以下CH委員会、石川健次郎委員長=商学部教授)の「被申立人」にされてから9月末で8年になり、10月に9年目に入ることを機に企画された。

 会の冒頭、浅野教授は挨拶を兼ねて「文春裁判」から東京地裁民事七部における「対渡辺武達教授裁判」に至った経緯を説明し、「渡辺裁判」は「文春裁判」結審後も続く渡辺教授からの執拗な攻撃に対する防衛的闘いであること、一部で無責任に語られているような「泥仕合」では全くなく、現在も続く業務上、私生活上の不利益を回復するための闘いであることを争点整理しながら説明した。“セクハラ”とされている(いた)争点は「文春裁判」の中で全て「事実無根」と認定され、事件の背後に「渡辺教授グループ」(確定判決では2004年に発足)が存在していると裁判所が認定したことなどを紹介し、にもかかわらず同志社大学のCH委員会は浅野教授が被申立人とされている「冤罪」事案を8年もの長きに渡り放置している事実の不当性を参加者に訴えた。

 次いで支援会京都事務局の森類臣氏が「文春裁判」の争点と結果、浅野教授が渡辺教授を相手取って提訴した裁判のポイントを、パワーポイントを使って解りやすく解説した。特に森氏自身も参加していた懇親会で浅野教授が行ったと申し立てられた「セクハラ」については、「私自身がその場にいましたから、そのようなことは無かったと言えます」、「私自身渡辺教授に何度か嫌がらせを受けた経験がある」と実例を挙げながら事件全体の構造を解りやすく明らかにした。

 「渡辺裁判」における浅野教授の代理人(団長・弘中惇一郎弁護士)の一人である小原健司弁護士が「渡辺裁判」の進捗状況について報告し、「裁判は双方の書面による主張が終結し証人調べに移行する段階だ。渡辺教授は既に文春裁判で裁判所から事実無根と認定された事実をまた持ち出そうとしているなど理解に苦しむ行動が多い。常識的に考えて勝訴は当然だが、気を引き締めて裁判に臨んで行きたい」との報告があった。

 浅野ゼミOBG会長の馬場尚子氏は「最初、仕事で放送局の人から、浅野先生のセクハラ疑惑を聞いた時は耳を疑ったが、最高裁で完全勝利を果たして本当に良かった」と発言し在学生へのアドバイスも付け加えた。

 06年に「学内に2件のセクハラ事件あり」と記事にした同志社新聞(同志社大学学生新聞局)は、その過ちを確認し本年に入って同新聞の1面で訂正記事を掲載したが、同新聞の5人が参加した。誤った記事を書いた当時の編集責任者は毎日新聞記者になっている。元代表の学生からは「先輩が書いた記事とはいえ、事実を確認せずに記事にしてしまい浅野先生に多大なご迷惑をおかけしたことをお詫びしたい」と真摯な発言があった。同新聞の訂正については支援会HPに報告が出ている。

http://www.support-asano.net/menu/textpage/t-news3/news3-1109-1.html
 同大学の元職員鹿野健一氏は「この大学のハラスメント委員会が正常に機能していない事を私自身も経験している。恣意的な策謀が片方にあり、深刻な事件を見過ごすような体質がある。学生の皆さんも不利益を被ることがあり得るので自分の問題として考えてほしい」と述べた。
浅野教授の共同通信時代の社会部の先輩の田口武男氏は、自身のブログ(「冬尋坊日記」)に説明会の模様を書いている。<いったい何をやっているんですか、大学は!>

http://blog.livedoor.jp/taktag555/archives/4669200.html

  田口さんは「経過報告が、きちんとまとまっていて、よく分かった。あんな教授を放置している大学も変だ。大学ならではの不作為でしょうか」「渡辺教授の行為は誣告罪(虚偽申告罪)に当たるのではないか」という感想を寄せている。

 この後、参加でできなかった奈良市の教員、次田哲治さんからの次のようなメッセージが読み上げられた。

[ 浅野健一先生への「セクハラ疑惑」が根も葉もないものであることは文春訴訟完全勝訴で立証されました。いつも学生や弱い立場の人達の側に立つ浅野先生への不当な中傷には早く終止符が打たれるべきです。学内での委員会でも同志社の良心に基づいて正当な結論を早期に出されるように強く要望します。 ]

 この日の会を通じて渡辺氏の非正常行動・犯罪的な行動がますます明らかになった。浅野教授は最後に「文春裁判の最高裁確定判決後も、渡辺教授は私に謝罪せず、今も、私が“ハラスメント”加害者だと言いふらしている。報道倫理とかを教え、新聞、テレビ企業の委員を務める渡辺教授が、自分自身が批判してきた悪徳週刊誌を使って、私を闇討ちした。私は好きでこのような争いをしている訳ではない。名誉回復のための闘いだ」と締めくくり、渡辺裁判と委員会への働きかけを強める姿勢を再度明らかにした。

 長きにわたり「推定有罪」とも言うべき不当行為を続けている同志社大学「キャンパス・ハラスメント委員会」並びに八田英二学長をはじめとする同志社大学全体が一刻も早く本案件の審議終結(申立の棄却含む)、浅野教授「無実」を宣言することが強く求められる。