原告書面を提出、被告は3月末までに返答へ
5人裁判で第3回準備手続き、次回は5月13日
京都地裁民事3部(神山隆一裁判長)の「怪文書5人組」裁判(被告は渡辺武達名誉教授、小黒純・竹内長武・佐伯順子・池田謙一各大学院メディア学専攻教授)の第3回弁論準備手続期日(テレビ会議システム)が2月17日午前11時から開かれました。浅野健一教授ら原告側は東京地裁第3民事部準備室(501号法廷)に出頭しました。浅野教授と代理人からの情報をもとに支援会事務局から報告します。
出廷者は裁判所が神山隆一裁判長、阿波野右起左陪席(受命裁判官)。原告側は代理人の弘中惇一郎・山縣敦彦両弁護士、原告本人。被告側は代理人の小國隆輔・多田真央両弁護士。
まず、原告側が2月10日提出の第1準備書面を陳述、第2証拠説明書を提出。被告側は2015年12月15日の準備書面(2)を陳述、証拠説明書を提出しました。
神山裁判長は「今回の原告第1準備書面において被告の主張に対する反論は一応全て行ったことになるのか」と質問。弘中弁護士は「いいえ、真実性に関する主張に対しては、当方の求釈明に対する回答を踏まえて、追って行う予定である」と答えました。
裁判長は「求釈明(原告第1準備書面の第4(9頁))の2項はともかくとして、1項については被告らにおいて回答してもらったほうがいいので、対応してほしい」と要請し、小國弁護士は「検討して回答する」と応じました。
裁判長は「それでは、まず被告らにおいて3月末までに求釈明に回答してもらい、それを踏まえて、原告において5月9日までに追加の反論をしてほしい」と指示しました。
このやりとりの中で、裁判長が「大型連休明すぐということになるが、いいのか」と聞いたのに対し、弘中弁護士が「被告の方がもう少し早めに出してくれれば大型連休前に出すこともできる」と答えました。これに対し、小國弁護士は「2月から3月の間、大学は様々な行事が立て込んでいて、一年で最も忙しい時期なので、早めるのは難しい」と発言しました。
原告の浅野教授は「これは小國弁護士らしいウソ。2~3月は同志社大学だけでなく、日本の大学教授にとって、夏休みに次いで最も雑用のない時期です。被告の一人、渡辺武達名誉教授は毎年2~3月に海外旅行に出かけていました。一般入試が終わる2月中旬から卒業式の3月20日までは、院入試以外にほとんど決まった仕事がなく、教授会などの会合もほとんどありません。最も自由な時間の取れる時期なのです」と言っています。
また、次回期日を決める時に、小國弁護士は「その日は、同志社のロースクールで授業がある」と述べました。今回初めて分かりましたが、小國弁護士は同志社大学法科大学院で嘱託講師をしているようです。浅野教授を追放し、怪文書を正当な審議資料と言い張る法律家が同志社大学の法科大学院の教壇に立っているのです。立命館大学出身の弁護士は「あの若さで、あまり実務経験もない弁護士が伝統ある大学で、法科大学院の講師をするのは極めて異例だ。立命館ではロースクールの1・2期生が講師を始めているぐらいだ」と話しています。
この人事は、同志社大学の吉田由紀雄・事務局長(副学長兼務、16年3月末に更迭)と学校法人同志社の北幸史事務部長(1月18日に京都府警に逮捕され、京都地検では処分保留で釈放)らが、浅野教授関連の訴訟で代理人を依頼したことへの、論功行賞ではないかという疑問があります。
次回の第4回弁論準備手続期日(東京地裁でテレビ会議)は5月13日(金)午後1時30分です。
被告側の書面提出期限は3月31日で、原告側の提出期限は5月9日です。原告側は、3月末に被告側から届く求釈明に対する回答を踏まえて、被告らの本件文書(怪文書)の真実性に関する主張に対する反論を作成する予定です。
(以上)