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『救援」第456号 2007年4月10日発行
浅野教授文春裁判
渡辺教授が新潮裁判一審勝訴で暴走

 浅野健一同志社大学教授の冤罪・セクハラを週刊文春に垂れ込んだ渡辺武達同志社教授が「週刊新潮」〇五年七月十四日号に掲載された「同志社大『創価学会シンパ』教授の教材は『AVビデオ』」記事で名誉を毀損されたとして、新潮社らを提訴していた訴訟の判決が、三月十六日、京都地裁で言い渡された。

 田中義則裁判長は新潮側に三百三十万円の賠償を命じた。その一方で、「公益目的により掲載されたものと認められる」、「本件記事が掲載されてから既に相当程度の期間が経過している」と指摘。「損害賠償を命ずることにより、原告の名誉回復は相当程度可能」などの理由から、謝罪広告の掲載に関しては「掲載を命ずる必要があるとまでは認められない」とした。

 新潮社は「信じ難い判決」とコメントし、控訴した。渡辺氏は、「利子も含めて三百八十万円とった」などと公言している。日本の裁判制度は三審制になっていることを忘れているとしか思えない。
 渡辺教授は判決後の記者会見の中で「同志社大学の中にこの問題を新潮社につないだ教員がいる。(その教員からの情報が)新潮社が書いた元々のものだと思う。(ビデオを見た学生への)取材は無かったと思う」と発言した。

 渡辺教授は、虚偽情報を週刊文春にタレこみ、浅野教授を学内的・社会的に抹殺しようとしたことを棚に上げて、である。さらに、判決は「争いのない事実」として、新潮記事の情報提供者は、Dデスクの知人である「同志社大学OB(A氏)」と認定した。渡辺教授はその直後に、「浅野教授が情報提供し、その情報だけで記事を書いた」と公式の場でまたも主張した。浅野教授は「慶応大OB」である。

 同日夜、渡辺教授は勝訴したという報告メールを知人に大量に流している。信頼できるそのメールの受信者が明らかにしたところによると、渡辺教授は《この裁判を通して、新潮社の悪辣さとそれに協力した者たちの構図もはっきりとしてきた》《本日の判決後、求めに応じて記者会見に向かうとき、新潮社側代理人弁護士と同志社大学浅野健一教授が京都地方裁判所内でひそひそ相談しているところに出くわしました。「浅野先生、お元気ですか?」と声をかけると、おたおたしたかのように、「本日は取材に来ました」と消え入りそうにこたえておられました》と書いている。

 しかし、事実は違う。浅野教授は「私は新潮に情報提供をしていない。新潮社側の弁護士には初めて会ったし、取材していただけだ。渡辺教授が何か話しかけてきたが、距離があったのでよく聞こえなかっただけ」と言明している。また、その場にいて状況を知っている浅野氏の支援者は「渡辺教授のメール内容を知って、彼は事実をこのように歪曲・捏造し、流布させるのかと分かった」と呆れている。

 また、渡辺教授は三月七日、学内の公的な会議で、浅野文春裁判支援会HPトップページのプリントアウトとHP管理者の個人情報を出席者に配布した。HP管理者の個人情報は、インターネットに関する詳しい知識がある人ならば入手できるのだが、それは管理者に連絡する場合のみに使用できることになっている。渡辺教授のように、公の場で第三者の個人情報をばら撒くことは許されない。渡辺教授はこの会議で「このHPは私の名誉を毀損している。訴える」と言ったという。

 文春裁判では、四月九日の第八回期日を前に、原告・被告双方の陳述書が出揃った。この陳述書を前提に、裁判所は証人を誰にするかを選択する。渡辺教授の十三ページの陳述書は、浅野教授に対する名誉毀損だ。浅野教授を闇打ち≠オた面々が法廷の場で糾弾を受ける。
(三津奈悟)
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